綿棒レインボー

人生を長く過ごすにつれて、思ったよりも耳かきが好きかもしれないと思い始めてきた。

ヒマがあれば耳かきをしたい。旅行先で宿のアメニティに綿棒が入っていると小躍りするし、なければ無性に耳の中がむず痒くなってくる気がする。

 

いつだったか毎日耳かきをしていて、完璧に耳の中をつんつるりんにしたいという野望のもと僅かな段差を感じたら徹底的に駆逐するという生活をしていたら耳から血が出た。赤い点みたいなものだけどね。

しかし、血が出たなら耳かきを少しやめればいいものを調子にのって ちょっとなら耳かきしてもいいだろ などと思って耳かきをした。血が出ると当たり前だがかさぶたが出来るのでそれはつまり新たな駆逐すべし段差になる訳である。耳の汚れの発生そのものよりもかさぶたの方ができる速度がはやいのでただかさぶたを毎日剥がしているだけの生活だったが耳がパンパカパンに腫れたので今ではさすがに気を遣って2~3日に一度の掃除にすることにしている。

 

耳そのものについてだが、わたしは左耳が猫耳(水気なのか脂気なのかわからないがウェットなゴミがたまる)で右耳がふつうのカサカサな耳なので「これいいじゃん!」という耳かきがあったとしてももう片耳に試すと「ふ〜ん、まあ、そうですか」となる気難しい耳を持っている。なのでそこそこ色々な耳かきを試して来た。その備忘録(2~3日に一度やっているから忘れようもないのだけど)がてら色々な耳掃除グッズをレビューしてみる。耳掃除に興味なかったぜみたいな人がいたら是非これを参考にしてほしい。

 

▧綿棒

綿棒といっても気にして見てみると色んなやつがある。

・粘着綿棒

カサカサの耳でそんなに耳掃除しない人に良い。沢山とれて成果を観察するのが楽しいが、粘着が強いので高頻度でやると耳の粘膜がやられる。それと、耳の粘膜に粘着が結構置いてけぼりになるので粘着面でペタペタ取ったあとはちゃんとふつうの綿棒でしっかり粘着を取ろう。

・ミミクリン

なんだそれと思うかもしれないが、ふつうの綿棒と綿棒につける液体がセットになっているものだ。粘着綿棒よりもわずかに耳くそが取れる割合が少ないが耳に優しい。なによりカサカサの耳にもウェットな耳にも比較的効果を発揮する。優しい使い心地でありながらすっきりするのが耳掃除やり過ぎ民にはありがたい。あとこのセットの液体は超余るので一度これを買えばふつうの綿棒を浸して使えていい。

リッチな人間であれば耳掃除後に多少この液体をコットンにとって耳の周りを拭いてもいいだろう。

・ふつうの綿棒

軸がプラスチック軸のやつと紙軸のやつがある。プラスチック軸のが安いのだが、絶対に紙軸をおすすめする。

多少力を入れるとプラスチック軸のやつはぐにょーんと曲がって何も取れない!!!!こちとら耳を掃除したいのに!!!!プラスチック軸はなんかお化粧用とかにすればいいんじゃないかな。

どちらかというとカサカサの耳用というかんじですね。ウェットな耳でも取れないことはないんだけど、完全ではない。

・ベビー綿棒

素材が優しいとはではない。ただただ細い綿棒。細いので力が入らないのと、綿球自体の面積が狭いため大人になった我々の耳の掃除には2本くらい使わないと無理である。よっぽど耳の中が迷路みたいに入り組んでいるような人でないとこの綿棒を使う意味は無い。

・太い綿棒

ふつうの綿棒の綿球がデカいバージョンだ。これは市販されているのだろうか。わたしは携帯の契約をしたら半笑いでショップの人が沢山くれた三太郎(auのキャラ)のやつを使っている。

綿球が細いベビー綿棒が力が加わりづらいという話をしたので、じゃあこれはゴリっと取れるのかというとそうでもない。力は加わりやすいのだが、綿のふわふわに吸収されてあまり耳が傷つかない。問題点は面積が広いので耳掃除がすぐに終わってしまい、せっかくの楽しみが早く終わってしまうということだ。まあ耳掃除に思い入れがないのなら早く耳掃除が終わっていいんじゃないの。

・スパイラル綿棒

これはふつうの綿棒にくびれがいくつもついていて、そのくびれに耳くそをキャッチしてくれるというやつだ。取れた耳くそを成果物として見たい人におすすめだ。なかなか良い取れ具合だが、くれぐれも深追いしないように気をつけないとすぐ耳がヒリヒリするので気をつけよう。

▧耳かき

全体的にウエットな耳向けである。

素材が様々ある。綿棒と違い、ハズレの耳かきを買ってしまうと使い道が本当になくて悲しくなるので吟味しよう。

・竹製耳かき

オーソドックスな耳かきだ。しかし、耳かきの端に民芸品みたいなひょうたんがついているやつではなく、梵天がついているやつを選ぼう。

ゴリっと狙い撃ちで耳くそが取れるのだが、取ったあとに細かい残滓を梵天でファサーっと取ることで作業が完了する。

爪切りでいうと、爪切りを使った後にヤスリがけまでした状態の完成度になると言えばイメージが湧きやすいだろうか。

全体的に耳かき本体の汚れが落とせないのがややネック。梵天が小汚くなってきたタイミングで素直に捨てようね。

・鉄製耳かき

ピンキリで性能が安定しない。少なくとも安いものは選ばない方がいい。ただただ耳を撫でているだけになる。ツルツルしているので竹製と比べて本体は汚れづらいのだが、その分掻き取れる耳くそが少ない。ただ耳をいじめているだけになる可能性がある。あと冬に使うと冷たい。

正直これ買うならミミクリン買ってください。お願いします。

・プラスチック製耳かき

安いものでもいいのだが、これは掻き出す先がなるべく薄くてかつバリの無いものを選んでください。100均のやつとかなら一番バリがないやつを買って。バリで血が出ます。粘膜に優しい生活をしようね。

ある程度掻き取れるし、アルコールで拭いてきれいにしておけるので竹製が好かんのであればこれでいいと思う。

 

こんなものだろうか。完璧ではないけどわたしはミミクリン推しだ。

あといずれの場合も掻き出すことを意識して奥に向かって耳くそを押さないようにね。綿棒や耳かきで奥に耳くそを押し入れるくらいなら自然に外に排出されるのを待った方が健康面で見ると良いので。

あるいは耳鼻科で耳掃除してもらってもいいかもしれないね。耳の聞こえが悪いので掃除してくださいというとやってくれるらしいですよ。

 

ところで気付いたんだけど耳掃除のASMRって短くても10分以上あるじゃないですか。なんとなしにそのASMRを流しながら耳かきしてみたんですが、人間の耳かきってかなり刹那的なものだね...完全にこちらの耳かき終了してもASMRはまだ序盤も序盤でなんなら耳かきのレパートリーを変えてまだまだこれから掃除しようとしてますからね。ASMRと同じ時間耳かきしたら耳穴腫れて埋まるんじゃないのと思う。

なのでどうにも耳かきしたいけどちょっと耳が腫れている日なんかにそのASMRを流して耳かきしたつもりを味わっています。全然15%くらいしか満足出来ないけどね。全然次に耳掃除する時どのアイテム使おうかとか考えてるけどね。まあそういうもんだよね。

 

耳くそってそのものに殺菌作用があるから耳掃除しなくても死なないので、皆さんも耳かきはほどほどにね。わたしはしますけどね。