最高の触り心地についてひたすら喋る

色んなものの触り心地とサウンドの組み合わせというのが好きだ

「安心毛布」というんだっけか、そういうの

なんとなく今日はわたしが日常で「お!これは!安心毛布だ!」と思う手触りのものを書いてみようと思う

 

一番理解して貰えそうなのがめちゃくちゃヤスリをかけまくってすべすべになった未塗装の木で、すべすべを味わったり耳をすませて撫でた時に微かに聞こえる「スヨヨ-……」みたいな音を聞いて落ち着いたりしている

これは一番同志を探しやすいアイテムなので昔「すべすべの木を作るキット」と称して最適解になるまでやすれる番手のヤスリを様々な大きさの木と同梱して販売したことがある

細々と売れて少し嬉しかったな

 

一番「何?」と思われるのはビニールでシュリンクされた石鹸で、シュリンクというのは色んなビニールの厚さがあるのだけど石鹸のシュリンクが最も触り心地がよく、ぺたぺた触ってみたりちょっとたるませてカサカサ音をさせてみたりしてムホホと思っている

とはいえ石鹸のシュリンクを触ることは3個入り石鹸を購入する時くらいなので、頻繁に触る訳にはいかない

そういう時はカップ麺のシュリンクジェネリックシュリンクとして許容している

本のシュリンクはパリパリ過ぎて違う

 

本のページの触り心地はわら半紙のようなざらりとした灰色のいかにも再生紙というかんじのが好きで、ページを繰る時に「ザリリ」というのと反発の弱さが一番好ましいなと思っている

本の外にかかってるカバーの方がテクスチャとしては存在感があるからそれについて述べないのか?と思った人がもしかしたらいるかもしれないが、本の外装カバーはあのデザイン性を芸術として愛しているので基本的にはどんなに魅力的な触り心地だったとしても極力触らないで、さっさと透明のブックカバーを作りそれをかけてしまうので外装の触り心地はほとんどプラスチックになるゆえ特に言うことはない

友禅紙とか和紙っぽい装丁の紙がデザイン面でも触り心地でも好きだけれども、それもプラスチックの薄い膜に覆われてしまう

あと友禅紙って結構ケミカルな匂いがするのも好きです

めっちゃ渋い金色の箔が乗ってる友禅紙だといかにも金属という匂いがするし、箔がないとクレヨンみたいな匂いがする(色止めで蝋がひいてあるんだろうかね)

 

あとは毛玉ができるくらいくたびれた綿の布の触り心地が大好きで、少し困っている

というのも今家にある布団が毛玉ができるくらいくたびれた綿の布団で最高の触り心地なのですが、触りまくってめちゃくちゃ穴があいてそれを縫って直しつつずっと触り続けているんですよ

まあいいじゃないのと思うかもしれないが家に誰かを招いた時に「なんじゃこのクソボロ布塊は」となること必至なんですわ

以前に人を招いてその人が泊まっていった時は布団カバーで隠しつつ寝たんですけど布団カバーの感触が馴染まなくて全然寝られなかったというね……

いやあ、めっちゃ触り心地はいいんだよ……

同じ触り心地の良さを感じた物品は前職でわたしが働くずっと前から使われてた綿の雑巾でした

あれねえ、合法的に勤務中触れる最高の素材で良かったんですよ

暇があればその雑巾を握りしめつつ拭けそうな場所をところ構わず拭いてました

ホコリがついたり毛玉がついたら適宜カットしたりしておおよそ雑巾に対するケアとは思えないほど丁重に扱ってたな

しかしもうその職場がなくなったので、あの最高の雑巾はおそらく捨てられて火葬されたことでしょう……本当に悲しい……貰えばよかった……白地に青のステッチの雑巾……ウウ……

 

あとはぬいぐるみの触り心地もまた考察の余地がありましょう

ぬいぐるみはそのもののキャラと重さと質感に厳格な認定基準があり、なかなか狭き門である

キャラクターについては純朴が求められる

命を得たとしてもそんなに喋らなそうだし、動きもとろとろしてすぐ転びそうだし、手先も器用じゃないし、居酒屋では一番隅の席に座ってベタベタのメニュー表をめくってはずっと眺めてるようなキャラクターが良い

それから重さは軽すぎると命が少ない気がするので350mlのペットボトルくらいの重さがあるといい

そのくらいの重さだとポケットにそっとしまっておいても「いるよ〜」というかんじがしてとてもよいからだ

質感についてはバリバリのゴワゴワでモソモソだと良い

くまのぬいぐるみとかだとビューティフルな触り心地のものがわりといるが、それは純朴ではないのでだめです

もともとモソモソした質感なのに洗濯してゴワゴワになってるくらいが愛らしいと思わんかね?

あと、中綿が偏ってしまってはからずも個性が出ているとか縫製で引き攣れてしまって片腕上がってるとかそういうのも好きです

なんでそんな話をしたのかというと本日ブコウスキーのウサギのぬいぐるみをまた新しく迎え入れたからなんですよね

このぬいぐるみは店頭で見て買うのが本当におすすめで、全体的になんとなく右手が引き攣れて「よっ!✋」みたいなかんじになってるんですよね

ふつうにしてるっぽいのもあるから多分縫製の癖なんだと思う

せっかくなので「よっ!✋」ってなってるうさぎの中から後頭部が綺麗にまる〜んとしてるやつを数匹手に乗せて撫でたりして一番馴染んだなァといううさぎを連れてきました

おしりに重さを出すためのじゃりじゃりが入っていて手に乗せると「ジャリ……」というのも良い(そういうのが入った枕もあるよね、あれも好き)

基本的には娯楽を求めて外の世界に行く際に連れていくつもりですが、特別しんどくなったら店に連れていくかもしれないですね……そのようなことがないようにしたいですが……