皆さん、接着剤使ってますか?
多分わたしは色々な工作に触れてきたので接着剤について少しは詳しいです。少しはね。
なのでこれにはこれだろ、というコスパが良い接着剤をまとめてみようかと思う。
▧紙同士の接着
手でたわませられるくらいの薄い紙同士ならテープのり一択だと思う。100均の幅が狭くてなるべく長く入ってるやつでいい。紙に対して糊を塗るというのはそもそも塗りすぎたり、塗りが甘かったりして水分で紙が波打ったりくっつかなかったりしてかなりセンスがいる作業だと思う。そのような不器用な人にも、急いでて早く塗って早く乾いて欲しいみたいな場面にも良い。はみ出しても後から消しゴムをかければ概ねベタベタはとれるのでもうとにかく全人類に勧めたい。
しかも糊ってさ、蓋の中ベタベタになるじゃないですか。あれを取るのが好きな人もいるでしょうけれども、あれで「うわ、汚ったな……」となることもあろうよ。しかしテープのりはそういうのがないのでストレスフリーです。ペンケースの中で爆発して災害を生むこともない。
あ、もうひとつテープのりを買うのであれば、蓋が完全に取れるタイプではなくて上にポコッと止めるタイプがいいですよ。取れた蓋はやがてどこかに旅立ってしまうから……
しかし、紙の接着でまあまあメジャーなのはスティックのりではないだろうか。
あれは乾くまでが貼りはがし出来るメリットがあるものの、剥き出しになってる糊の面がめっちゃ汚くならないですか。ふつうに乾くし。
両面テープよりは長期保管の際の耐久性がマシなのでテープのりがなくて、スティックのりか両面テープしかないよとなった時に半年以上長く貼っていたい場合はスティックのりにする。が、まあコンビニでも売ってるからさ、テープのり。スティックのり使うなら買いに行くかもしれん。
両面テープってそんなに駄目なんですか?という件については本当に「長期保管に向いてない」という点に尽きる。接着剤プラス何かという組み合わせのもの(セロテープとかもそう)は日光による変質がめっちゃ凄い。紙の下に貼ってるんだから両面テープは大丈夫だろと思うかもしれないが、全然透過してペァペァになる。詳しく言うと接着剤自体はくっついているのに間のうっすい不織布みたいな部分からメロロロ……と剥がれる。セロテープも上のセロファンだけがメロロロ……となる。信頼できない。
厚紙の接着はどうなんだという部分だが、厚紙ならボンド系のものを薄く伸ばすのがやはり安牌だ。厚紙なら塗りすぎて紙がたわむとかないからね。すぐ下に紹介している木などの接着とほぼ同じとみていい。分厚い紙はもはや薄い木みたいなところがあるからね。
▧木などザラザラのもの
100均のチューブに入った多用途接着剤が無難。あるいは100均にあるクラフト小町が良い。
100均には皆さん馴染みのあるボンドもあるのだがあれはボンド部分だけがしっかり硬化しているのにくっついてほしい部分は力を入れたらメコッと取れるみたいなことがまあまあある。
プラスチックを含まない基本的な工作においては上記の多用途接着剤一択というところに落ち着いている。ちなみに100均でノーブランドの瞬間接着剤を買うと出た瞬間に接着が始まりただプルプルのなにかを塗りつけているみたいになるので2023年現在は100均の瞬間接着剤は信用出来ない。
しかしもし余裕があれば暇な時にホーマックとかの大工用のコーナーに行きDCMがプライベートブランドで出してるチューブタイプの多用途接着剤をひとつ買っておくのが一番良い。「木とプラスチックなどの異素材にも」と書いてあるやつが一番使い勝手が良い。今年はクリスマスリースに松ぼっくりをそれで無理やりくっ付けたのだが接地面が少ないにも関わらずめちゃくちゃしっかり着いているので信頼出来るなあと思っている。
▧木とプラスチック・ゴムなどの接着
趣味で少し前に消しゴムはんこを狂ったように作っていたことがある。それはもう腱鞘炎になるレベルで作っていた。
で、消しゴムはんこは消しゴム(ブヨブヨ&つるつるしていて接着が難しい)と木のハンドル(ザラザラしていてブヨブヨの可動性とは相性が悪い)をつけるのがデフォルトなのだが、これが多用途接着剤でも難しい。
妥協案として粘着ゲル付きの強力両面テープを使うに至った。ヤモリテープとかそんなやつね。これで消しゴムのブヨブヨした可動を粘着ゲルのグミ感で緩和してなんとか木材のハンドルにつけられるに至った。さりとて2年使うと木くずがテープについてポロッと取れるのはもう致し方ない事態だと思っている。どうしても消しゴムはんこを確実につけたいというならば消しゴム(樹脂)と近い素材のものをつければいい訳で例えばプラスチックの台座をゲルのテープでつければいいと思う。
プラスチック用の接着剤だとプラスチックを溶解してくっつけることになるので消しゴム部分がおそらくどうしても傷むだろうなと思うのでこれについては両面テープしかないと思う。
▧プラスチックを付ける
これがね、まだしっかりと決まってないジャンルで。
割れたプラスチックって何でくっ付けても強度が劣るよね……という。あと、瞬間接着剤でくっつけると地の色に関わらず白く粉を噴いたように変色するのがギエ〜と思う。
う〜ん、う〜ん……今んとこ最適なのは貼っても目立ちづらい透明なセロテープ(そういうやつがある)で応急処置的にとめるくらいかなあ。強度の面で多分プラスチックには支えになるものがないと接着が難しいと思うのでセロファンに頑張ってもらうしかない。
▧割れた爪
これは良いのか微妙だけど、わたしはこのようにやりましたよというものとして聞いてくれたまえ。
まだ血が出てないけど、この割れが進んだら確実に全て終わるというタイプの割れ爪になった。
この時はスコッチの強力瞬間接着剤を薄く二度塗りして完全に乾いたら上をやすり、ネイルハードナーを塗った。やはりこの時も瞬間接着剤が白く粉を吹いたようになるのだが、ヤスれば多少マシになり、その粉をしっかり取って上からハードナーを塗れば本当に目立たない。あまりに割れてる部分が目立つならオフィスネイルみたいな薄付きのピンクのマニキュアを塗れば完璧である。
ここまでやると割れ爪をぶつけても痛くもない。すごい。
爪が復活するまでに二度接着がやや剥がれてきたので都度自爪に届かない程度にコーティングをヤスってまた元のように瞬間接着剤を塗布し直してハードナーを塗った。これにより穏便に割れ爪が排出できた。
我が親は差し歯が欠けた時に「プロレスラーもやってっからよ!」と言いながら瞬間接着剤で歯を接着していたが私にはその勇気はない。
ここから下は不確定なものだ。なんせまだ接着したことがないものを今までの経験から「こうだろうな」と思いつつあげるので。
・陶器
割れた陶器であればざりざりした面を瞬間接着剤で接着し、乾いたらひびをやはり瞬間接着剤で埋めて2000番以上の目が細かいやすりで研磨するのが無難だと思う。しかしずっと水につけたりすると接着剤に含まれる樹脂と陶器の土に含まれる収縮率が違うのであんまり水に触れないものならばそれでいいかなという程度
・レジンで硬めるタイプの接着剤
難しい。これは。
そもそもレジンの話をしたい。
従来のクラフトに使われるレジンには紫外線硬化型のお手軽レジンと二液製レジン(A剤とB剤を入れて混ぜて硬める)がある。で、おそらくこの接着剤は紫外線を当てて硬化させるレジンとほぼ同じなんだと思う。
まずどちらのタイプのレジンであれ、わずかに気化しているし皮下吸収される。これを吸い込むと重篤なアレルギーが出るので基本的に素手で触ったりメガネやマスクをせずに扱うことは全然おすすめしない。しかしこういうものは手軽さが重視されているから大体の人はそういう防護はしないんだろうなと予想される。なのでマジで配慮しながら扱ったら全然手軽じゃないというのが一点。
次に紫外線硬化型のレジンの脆さについてだ。これはなんとなくこういう理由なんじゃないかなと思うだけなので別の理由かもしれないが、二液性レジンは液同士の反応により固まるので同じ成分が付着することがその先あるなら別だが、そんなことはほぼないのでまあそこそこの強度がある。じゃあ紫外線硬化はというと、蛍光灯からも微量な紫外線が出ているし、ましてや外なんかはふつうに紫外線が当たるので変質しやすいんですよ。イメージとしては化粧品の汚れ(油分)を落とすのにオイルクレンジング(油分)で汚れを動かすみたいなものに近いと思うんですが、割と車のボンネットにレジンの作品を置いていて溶けたとか、黄変したとかがかなり多くてそうなると多かれ少なかれおそらくはレジンで硬める接着剤もこれがあるだろうと思う。
使うとしても、硬めた後に少しでもベタベタするなと思ったら早急に食器用洗剤で手を二度洗いしてくださいね。シャレにならんので。。
・ごはん糊
これは使ったことない訳ではなくて何にも適してないと思っている糊です。この前市販されていてギョエと思いました。安全性を謳ってあったんですが、別にお子様用でそこまでヤバい糊ないだろと思う。
ご飯を水を加えてややシャバシャバかなくらいのかんじになったら練ってつくる糊なんですが、要はでんぷん糊ですね。フエキ糊とかそういうのです。
幼少期にこれを図工の時持たされていて悲しい気持ちでこっそりこっそり使っていました。
乾燥による収縮率がかなり高いのとでんぷんの硬化でカピカピになるのでなるべく使いたくなかったアイテムですね……
ザラッとした紙の接着や水分を吸収してくれそうな面があるものは接着出来たかなあと思います。重さがあるものとか硬いもの同士は動かすとぶっ壊れますがね。
……まあなんか最後が微妙なアレになりましたが皆さんの人生の中でいつか参考になれば幸いです。