肉を焼くやつ始めました

今日からスマホアプリでリリースされた焼肉シミュレーターをやっている

基本プレイ無料だし、焼肉屋で肉を焼く時は他人に気を遣いつつ肉を焼くのでひたすら効率を求めてジュウジュウ出来て良い

胃が弱いので一人焼肉もファストフードと変わらない速度で終わるからね、わたしという人間は。

 

店内がヒマで客数ゼロになることも結構あったため、焼肉の焼ける音をオフにしなくてもよかったので小休憩の最中ずっとジュージュー言わせながらプレイしていた

肉の焼き加減によって謎の人物にYummy!!とかExcellent!!とか言われるんだけど、プレイしていると次第に「なぜ謎の人物に批評されながら肉をひたすら焼かなくてはいけないのだわたしはこのくらいで食べるのが良いのに!!!」と思えてきて100点満点中30点の肉をずっと謎の人物に食わせていた

他人に焼いてもらった肉だということを忘れるなよ……(憤怒)

 

一方で「寿司」や「焼肉」のような大分類の中に「えんがわ」とか「カルビ」とかのような小分類がある食べ物を認識しづらいゆえに「ま、丸いやつはめっちゃ焼けるのが早い!爆発した!(焼きすぎると爆発する)」とかをやっていたら「ぽよ水さん焼肉焼かないんですか?」と指摘された

ええ、焼かないですね……タイヘンモウシワケアリマセン

大分類のあるメニューには鍋奉行みたいな人が必ずいるじゃないですか、なんか「これそろそろだよ」みたいなかんじで皿に載せてくれる人。そういう人に支えられて生きているので焼かないんだよね

こう、リアルタイムで出来ていくタイプの食べ物をさ、いいタイミングで取り出すことと周りに均等にそれらを配分していく人間凄いよね……

寿司とかもなんか幹事みたいな人が取りまとめて注文したりするじゃん、やりやすいのかなと思って任せちゃうよね

そうして常識的な振る舞いができない人間が出来ていくのですが……

「練習のために現実の焼肉焼いてみたらどうですか」とも言われたけど多分わたしは好きな肉をずっと焼いて終わるので練習には向いていない気がする

現実の肉を焼く練習っていくらするんだろ、1人なら2~3000円くらい?わかんないな。

 

ところでさっきまた焼肉シミュレーターやってみたら処理速度遅すぎてガビガビになっていた

プレイ人数増えたから処理落ちしそうになってるんだろうか

クッキークリッカーみたいなんダウンロードして快適にプレイ出来るまでクッキー焼いてようかな

もうすぐクリスマスですし。

読書中断𝐓𝐮𝐞𝐬𝐝𝐚𝐲

「最高」を享受できないことに気付いた。

 

何を言ってんのかしらと思うだろうけども、そうだな、よく「最悪の場面で逃げ出したくなってしまう」みたいなやつあるじゃないですか。

これ以上の最悪を味わいたくなくて逃げてしまうみたいな感情だと思うんですけど、あれがわたしの場合「幸せ」や「楽しい」にも適用されてしまうことに気付いたんです。

 

昔からだったかもしれない。

会話で面白いことが続くとこの先どうなるのかわからなくてわざと全く面白くなくしてしまったり、興味を持たれているしこちらとしても興味がありますという人間との関係構築が順調な時にわざと「ケツってなんでふたつなんだろうね。みっつになったらどうする?」とか言ってしまったり、学校でクソ真面目と思われていたことに気付いてわざと先生に「ウンチって英語でなんていうんですか?」と尋ねてしまったり(例えは一部表現を変えていますが本当にやった)。

何かが継続し続けると終わりがあるのは確かで、状態が継続し続けて雪だるま式にデカくなっていくと怖くて、そんならこちらからぶっちぎってやろうと思う。そんなかんじ。

 

このところそういうのが顕著になってきて、好きな曲はまるまる一曲を継続して聴くことなくぶっちぎるし、好きな本は面白くなってきたら途中で読むのをやめるし、この人面白いなと思った人には突然素っ気なくしてしまう。お行儀が悪いが、家だとおいしいと思った食べ物を、おいしいと認識して少ししたらそのまま残して翌日食べるみたいなこともある。ちなみに今はまさに面白い本を途中で放り出した所である。

この部分について、へそ曲がりとかいじわるとか天邪鬼などと指摘されることが多いがいたずら感覚でやっているわけではなくてキャパシティオーバーゆえに離脱したいという側面が強い気がしている。

それか単純に意識が散漫なのかもしれない。いや、意識が散漫ゆえにキャパシティオーバーしてると捉える方が自然か。

 

Twitterでもちらっと書いたけど、もし自分の見てくれが自分にとって最高だった場合それに耐えきれず爆発四散してしまいそうな気がしている。

なんだっけ、「満ちれば欠くる」という言葉があるじゃないですか。完璧なものを作ってしまったらあとは壊れていくだけだみたいな意味と認識してるんですけど、多分そんなのが怖いんです。

「この世をば我が世とぞ思う望月の欠けたることもなしと思えば」なんていうけど満月も時期が過ぎればあっけなく欠けるし、藤原道長も天下統一成し得てないですからね。まったくもう!

 

なんかそういうことを思ったらさ、死んだ後ってどうなるんだろうとか思っちゃうよ。もし仮に意識が残ってたら最悪すぎる。

例えばわたしがある日突然、完璧顔面最高人間になって「ア゛!無理!死!」と思って爆発四散してこの世からいなくなると致しましょう。そしたら地獄または天国では安定して辛いor安定して幸せになるわけじゃないですか。もしかしたら安定してふつうもあるかもしれないけど。

いずれにせよ安定し続けてる状態から逃げる道なくないですか!?転生をひたすら待つんですかね!?嫌すぎる!!

5億年ボタンとかも辛い!!!仮に高級寝台列車のVIP席みたいな場所で欲しいものは望めば手に入る状態だったとしても無理すぎる。

 

ざ、座禅とか始めようかな。有限の無を味わうことで同じ状態が続くことに慣れたりしていきたいよね。今のままではいくらなんでも生きづらすぎるので。

ゾンビ無限増殖バグ

最近他人を助けるキャパシティの限界を感じている。

 

というのも、周りにいる人々が「誰かのゴタゴタに関わりたくない」と「誰かに助けて欲しい」の二極化になっている。どちらでもない人間がいない。

後者は一度助けてしまうと「もっと助けてくれ!あなたはわたしを助けるための人だ!」とこちらの人間性を無視して底なし沼からズルズルと引っ張ってくるのを感じる。

さりとて前者が後者の性質を持っていないかというとそうでもなく、「このくらいはどうにかしてくれるでしょ。いつも人を助けているんだからさ」と実利的かつドライな助けを要求してくることがまあまあある。

ゆえにどちらの性質をもっていたとて、ガンガン個人の時間や精神の余白を削ってくる。

 

しかしこの人たちを一時的に助けた末に「あなたは大丈夫?」と言ってもらえることはほとんど奇跡に近くて、あったとしても「大丈夫?それすごくわかるよ。それよりもさあ、助けてほしいんだけど」と見事に導入に使いつつ無限のスーパーマンに助けを乞うてくる。なんかこういうの疲れました。

己の中の欲望に忠実に生きるとわたしもこういうゾンビたちと一緒に「タスケテ……」と助けを乞うてみたいところはある。けれども、それをしても強烈な借りとなってしまいもっと助けなければいけなくなったり彼らを疲れさせる要因になったりして意味がない。

 

今のところの最適解はひたすら沈黙を守ることでこれは回復するわけではなくて、ひたすら自分が受けたダメージを少なくしつつ少しは自然治癒してくれたらいいなあと思うくらいのものだ。

まあでも全快する訳もなく、信頼(人間のカスタマーサービスになることを信頼と呼ぶのであれば。)をゆっくりゆっくり損ねることになるとも思う。

 

大人になってから周りが「助けてくれ〜」と呻くモンスターだらけになったのは、きっと子供の頃はカスタマーサービスを仕事の一面として担う大人がいたからだろうと思う。親だったり、先生だったり。

クレーマーとかモンスターペアレントみたいな人々も根っこに「助けてくれ〜」があって、しかし大人なので屁理屈をこねてどうにか目の前の人間が唐突に自分そのものを救ってくれはしないだろうかと思っている側面を強く感じる。

 

ふと思ったけど、信仰ってこの無限増殖するゾンビをある程度抑制する良いシステムだったかもしれんね。カスタマーサービスは神であり、確実な救いは決まった時にあるので待合室でおりこうにして待っていてくださいねというシステム。

それならば宗教を信仰してみようかねと思ったけど、ずっと幸せな極楽浄土に興味ないんだよなあ。どちらかというとゾンビがいなくなった世界で可もなく不可もなくタラタラ生きて思いがけない宝物を雑貨屋なんかで時々見つけて射幸心を刺激される程度がちょうどいい。別に永遠の命とかいらないし、死ぬ時はめちゃくちゃ痛かったり辛くても1回で済むなら耐えるし。

今みたいにゾンビにたかられながらうっすらずっと辛いのは終わりが見えなくてすでに地獄の業火に焼かれてるのとあんまり変わんない気がします。

 

なんかこう、「あなたによって生涯わたしの不幸を全てなくしてもらいたい!」っていうんじゃなくてゾンビを気にせずに生きたいんだけどどうしたらいいんですかね。

もしかしてゾンビにたかられてるのわたしだけですかね。そんなことないですよね。

小樽タルタルソース

代打出勤のサイレンが鳴り、準備をしたところでやはり休みになったので小樽に行ってきた。

札幌からJR片道750円で小樽に行けるということはとても良い。なんせ地元に帰る時は片道5000円(バス)~10000円(JR)するので、そこそこの非日常をこんなに格安で味わえていいのかと不安にすらなる。

 

そんなこんなで昼頃からJRに乗ってなんのあてもなく小樽に行った。なんとなく札幌から小樽間はさほど距離がない気がしたのですがちょうど1時間ほどかかるようで、とりあえずで持ち出した文庫がほどよく役に立った。

角田光代の「まどろむ夜のUFO」というやつを読んだけど、車内で読んでいるとちょっと酔ってきたのでほどほどに読んであとは車窓をじっと見た。

この時期の海はぬるっとすべすべしていて怖いね。

札幌から小樽に向かう時にめちゃくちゃいいタイミングで海が見えるのはいつも「観光ってかんじがして憎いねぇ〜」と思って見ている。

海のキワにオレンジ色の派手なプラスチックのコンテナが忘れられており、あれはそのまま海に攫われるのかちゃんと誰かが回収するのかどっちなんだろうなと思った。

 

南小樽で「ウイングベイ小樽」をちらと見た。

バカデカホームセンターが見えたのでここで降りても良かったなと思ったのだが、駅を過ぎてそのホームセンターにイオンと色々入った商業施設が別々にくっついており、ここで降りたら多分己のキャパ的に死んでたなと思ったのでまあスルーして良かったかなと思った。

 

小樽駅に着いて駅の中のめちゃくちゃ綺麗なガラス窓やいいかんじのガス燈や、おしゃれなかんじに敷いてある石畳に狼狽えた。前に来た時はこんなにおしゃれだったっけ……?バーガーキングまであって知らない都会に降り立ってしまったかもしれんと少し心細くなった。

駅から出ると長崎屋が目の前にデカくそびえており、ドンホが入ってるらしかったけど観光だとその選択肢はどうなんでしょうかと思ったけど長崎屋以外に駅の前には何も無くとりあえず坂を下ってみることにした。

海のある町というのは大体下っていけば正解がある、となんとなく思う。上のほうはさほど発展していないけど下ればそれなりに観光っぽい地があったり地元民がワイワイやっているイメージがある。

 

しばらく下ってみたが美術館があるのみで、せっかくだから入ってみようかなと思ったが時計を見ると受付時間を3分オーバーしていたので無理を言って入るのも違うなと思ってそのまま下った(16:30までだった)。

それ以外意外と何も無かった。

商店街があったので商店街好きにはたまんねぇぜと思って歩いてみるけどココカラファインと喫茶店と手芸屋しかやってなくて商店街の抜け殻みたいな空間だった。

とりあえず手芸屋が軒先に出していたアホのようなニット帽が素敵だったので店に入ってみると「バレンタインのリボン100円」というのがあり、まじかよ〜と思って使う用と保存用でふたつ選び、300円でポンポンとかボタンとかを好きなだけ袋に詰められるよというやつを丹念に選び、服につけるチャイナボタンをあるだけ買った。チャイナボタンって在庫あまりなくなってきているから皆さん買うといいよ。どこも廃盤のようで、結構探しているんだけどどこの店に行っても一種類あるか全くないかのどちらかなので。

そこからぽこぽこ歩いてはみたけど小樽運河まで出ても一向に「ザ・お土産屋」というのが見えなくて旅行に来たトークンがほしかったのといい加減陽が落ちてきて寒かったので仕方なくGPSで「小樽 硝子 お土産」などと調べてお土産通りを目指すことにした。めちゃくちゃ寒い。

南小樽の方がお土産通りは近くて、坂と石畳の多い道はなかなか足が痛くなった。

 

かなり陽が暮れてきて道が怖くなってきた。

怖くないですか、こういう道。

誰かの車に乗ってる時にこういう道みると無責任に「行ってみようぜ」となるんだけどひとりで横切ると怖いし人っ子一人歩いていない。

しかもまだ17時とかだよ。怖いよこんなの。

競歩してんのかなというスピードでさっさとお土産通りに向かった。いかにもお土産通りですよという光源が並んでいるのがみえるとホッとした。

試しにひとつめの店舗に営業時間を聞いて、あと2時間くらいはダラダラ見られるとわかったので飲み物をズビズビ飲みつつ見て回る。

たいして買い物をする気もなかったのでこの時5000円くらいしか財布に入れていなかった。旅行トークンをひとつ買えたらいいかなと思って。

かんざし屋を見かけたので微塵もかんざしに興味がない(かんざしを挿せるほどの髪の長さがないので)けど入る。結構良い素材の和服の羽織が3500円で売っていて「ア゛……!」となり、急いで金をおろしにコンビニに走る。おろしてから少し冷静にならねばと思って、一度この店ではない興味を惹かれなさそうな雑貨屋で一息ついた方がいいんじゃないかと思ってアロマと陶芸を扱う店に入る。

これが終わりの始まりだった。

店先の出窓に飾ってある素焼きの置物はフ〜ンというかんじだった。なぜならわたしは釉薬がたっぷり塗ってあるツヤツヤの焼き物にしか興味がないので。まあしかしいいでしょう、一息入れるには。

そんな適当な気持ちで中に入ると陶器の四角い箱の上にツヤツヤのよくわからない様々な生き物がついているキャンドルが並んでいた。

とにかく見てくれよ、、

あの、言っておくと全然別に安くない。そらそうだろうな。多分手作りで、UFOは色違いのやつと悩んだけどこれの方がへっぽこなかんじがしてどうしてもかわいいので買った。

他にも相撲レスラーとか寿司とかソフトクリームとかクジラとか泳いでる人とかごろんとしたクマとかそういうのがついているのが20種類くらいあった。

それと、つまようじしか刺さらないんじゃないかという一輪挿しの花瓶もあった。これも大変良かった。

カワイイネ……(購入)

これの他にテーブルの上に花瓶が置いてある形のやつの一輪挿しもあって、所々ドライフラワーが刺さっていた。色々見ていると店員さんが「他のやつに刺してある花に差して買えますよ」と言ってくれたんだけどドライフラワーをどのようにして持ち歩けばクシャクシャにならないかと考えて良い案が浮かばず花無しでレジに持って行った。

そしたらレジから色んな花を出してくれたので「なんかごめん」と思いながら黄色のお花を選んだ。

ポンポンみたいな花でかわいいね。

持ち帰っても案外花びらが欠けたりとかはなかったので杞憂でした。

この店があまりに良かったので「通販やってるんですか。やってたらお友達の誕生日とかに利用したいので……」と聞いたけど通販はやってないらしい。

どうしてもこれだなと思ったらまた訪れたい。

「小樽煉瓦工場 堺町」でインスタ出てくるので小樽でモヨッとした物を買いたい人は是非利用してください。

 

あと、ガラスの小さい置物は小樽トークンとしてちょうど良さそうだなと思ってそういうのが置いてある店に行って硝子のウンコを買おうか硝子のタバコ(with灰皿)を買おうか、それともおしゃぶりをつけている乳歯を買おうか迷って乳歯と歯磨き粉が乗った歯とショートケーキの硝子の置物を買った。

こういうちいこいガラス製品のモヨ〜ンとした仕上がりを見ていると毎日手作りで硝子の乳歯やウンコを作っている人が確かに存在するんだなあと思う。

そういうものにわたしはなりたい。ウンコの先端や顔の造形にこだわりたい(ウンコは顔がついている)。

 

これらを買っているとあっという間に全体的に閉店の時間が近づいてきたのでさっさと帰ることにする。GPS南小樽の駅を目指しながら途中のホットシェフを貪る。別にどこのホットシェフも味は変わらんなと思う。そこがいいんだけれども。

これは車が落としていった初雪とホットシェフだよ。寒い。

ホットシェフを食べ終わりまたぽつぽつと駅に向かう。やっぱ夜道こえ〜よ。そして坂の角度エグくないですか。真冬どうなるの、この車道。車の運転怖くないんか???

下りでも感じていた坂の角度が帰りの上りで余計に辛く、脛が「耐えられるか!乳酸地獄!」と実況を始める。登りきってから斜面の写真を撮ろうかと思ったがカップルが登ってきていたのでやめました。

登りきっても駅が見えず一生帰れないんじゃないかとわずかに泣きそうになったけど、デカい病院の影で駅がこじんまりとしており駅の明かりに安心して無事に帰路に着いたのでした。

夜の車窓はなにも見えるものがなくてつまらなかったので途中までこの旅行記をまとめたり、LINEを返したりしていて、あまり旅行としての風情がなかったな。

札幌駅に着いてから周りの店の閉店時間がまだ少しあったのでタラタラと見たけど、わけのわからない置物なんかどこにも売っていなかったので「今札幌駅にいる人たちの中で一番素敵な置物を持っているな……」と思いながら無印でチャイを買って家に帰ってきました。チャイ美味しい。

職場にお土産何も買わなかったけどいいか。別に。チャイ美味しいし。

マジで皆さん小樽煉瓦工場行ってみてほしいということだけを伝えたい。少なくともわたしはまた行くだろうな。

キンダーリープなくなってたから(この連絡くれたヒョロワ本当にありがとう)心の拠り所がそこにしかない。仮面堂みたいな店もなくなってたしさ。時の流れって本当嫌ね。

森博嗣の「少し変わった子、あります」をどうしても読んでほしいというプレゼン

森博嗣の「少し変わった子、あります」を読んだことがあるだろうか。

ちなみに当店には在庫がないよ。ないのにおすすめなんです。読んでほしいんです。なのでプレゼンします。

 

森博嗣作品の中ではがっつりファンタジーに傾倒したものでもなければ、しぬほどミステリに傾倒したものでもない。というかそもそも本屋で「森博嗣」のコーナー見たことあります?

わたしは仕事中にみたことしかなくて、表紙はアーティスティックで大抵2cmくらいの厚みがある本が多いなァという印象と薄いやつでも学歴の暴力を感じるエッセイしかないなァと思っていた。

そんで、1cmくらいで文庫としては薄くて「幻想」の文字があったのでホェ〜読めそ〜と思ってなんとなく積読ラインナップに潜ませていたのだった。

 

で、こないだやっと読んだんですよ。

ミステリ作家の書く幻想ってどんなものですかいなと思ってさ。

かる〜く内容説明しますね。

 

これは大学の教授連中のお話です。

「きみにおすすめしたい料亭があるんだ」と主人公がある教授に言われまして。しかもそれを話半分で聞いていたら、ある日その話してくれた教授が失踪してしまうんです。

なんか手がかりないもんかと思った主人公が「そういやしきりに料亭をすすめられたな」と思い出してその料亭とやらに電話してみるんです。

そしたら「○○先生から伺っております。△△先生ですね。」と妙にスムーズに話が進む。しかも住所とか伝えてないのに車まで手配されている。一応店の名前を聞いてみるんだけど、「名前は無いです」と女将にかわされてヤバいかほりがやや漂いつつ。

で、実際行ってみるんだけども良くも悪くも料理の味は特筆するほど美味しいわけでもなく、「特別」なメニューがあるらしく○○先生も注文していたというそれを注文するんです。

そしたら奥から知らない女の子が出てきて、その子と飯を食うことになるんです。しかし「そういうお店」ということはなく、こちらからなにか尋ねない限り口を開かないし容姿もよくいるような目を閉じたら忘れてしまうくらいふつうの子で。まあしかし料理を食べる手つきはきれいだった。

それで主人公は自分と女の子合わせて2膳分の金を払うことにはなるんだけど、主人公の初回の感想としては「なんなんだ?こんなものに金を払っていたのか?」みたいな感想になる。そらそうよね。

で、またある日、それを利用してみようかなという気になってなんとなしに電話をしてみるとまた車が手配されて違う店に向かうのです。そこにいつもの女将がおり、また「特別」なメニューを頼んでみると前回とは違うテイストの女の子が出てきてガチャみたいな気持ちになる。しかしやはり料理を食べる手つきはきれい。

ゆうてこの料亭のサービスにハマってしまった主人公は失踪した知り合いの情報そっちのけで何回も何回も色んな女の子と食事をして「見事だな……!」と思ったり「そんなだったな」とか思ったりしつつ通いつめる。

こんな普通ではない謎の料亭に通いつめたらどうなるんだろうかヤバかろうよ、という話。というか知り合いはどうなっとるん?みたいなね。

 

ウウーーーー!!!オチを言いたい!!!

オチに好き嫌いがかなりあるだろうけどわたしは好きです。

オチもさることながら、色んな女の子が出てくるのでこれを読んだ人に推しを聞きたいっすね。

わたしは物静かなボーイッシュ女子が良かった……ッス。あと、主婦ね。

 

一歩間違えればパパ活の「茶飯(肉体関係はなくお茶かご飯だけでお金を得るやつ)」と言われるようなものを再現してるようだなと思いつつ、それよりもどこか無機質でその辺があくまで幻想的たる所以かなぁと思いました。

文章も難しくなく、2時間くらいで読めるので本当に読んで欲しい。そんで語り合いたい。よろしくお願いします。

折り鶴を折った紙をリサイクルしてもう一度折るという行為について。

ダイソー千羽鶴がリサイクルされた折り紙を買った。

 

当店のレジ横に三角しおりが設置してあるのだけど、爆裂にヒマな時とかに少しずつ作ってぽいっといれていて、しかしそれでは生産スピードが間に合わないので家でいくらか作って持っていこうと思ったのだ。

それで千羽鶴がリサイクルされた折り紙を買ったのだ。

わら半紙(小学校の頃の学級通信みたいな紙といえばわかりやすいだろうか)に粉砕された千羽鶴の切れ端が色とりどりに練り込まれている。

 

少し思ったんだけど、これで千羽鶴を折ったらきっとまたリサイクルされていくと思うのだがそうするとふつうの折り紙で折る千羽鶴の祈り値が100%だとして紙素材だけで見たらふつうの折り紙の含有量が25%くらいになっているので祈り値が減少している。(見た目的にも明らかに祈り値が減っている気がする)

けれども、元の折り紙に入っている祈り値が0だとして一度折ると祈り値が貯まるというものであればもともと祈り値が入っている紙がリサイクルされているわけだから+25%になるように思う(※1)。

 

これを折り続けていくとやがて祈り値はカンストするのかそれともゼロに近づくのか、そんなことが気になった。うまく説明できているかはわからないし、伝わらない人には伝わらない表現だとは思う。

そんで正解とかはないんだけどこのどちらとも言えない問題を「祈り値のパラドックス」と名付けたい。

 

※1:ちなみに学校で嫌々折らされているから祈り値が0とかいうのはないこととする

夢の中コーヒースタンド

悪夢にうなされた

とりあえず内容を書こうと思う

リアリティがそれなりにあるので

-----

 

わたしともう1人のバイトが客数が2~3組くらいのゆるりとした店でほぼ同時期くらいに働くことになった。ログハウスのような作りで、天井には空気をまわすファンみたいなやつがついている。6名掛けのテーブルが2つと窓に面したようにおひとり様の席が4席あった。しかし滅多に複数組のお客さんが来ないので席を案内することもなく、お客さんも勝手にもう座ってるわァみたいな店だった。

今日は何日目かの勤務でお客さんは電気ポットから直で入れる「ブレンド」と冷蔵庫にしまってある各種のありふれた「ケーキ」しか注文しない。メニューは4ページくらいあるのに……そういう店らしい。単に美味しくないのか、常連さんの注文が洗練されていってそうなっているのかは知らん。

ブレンド」は最初の1杯を紙コップに注いで出す。紙コップの7~8分目くらいが目安で、大体みなさんお代わりされるのでわたしは8~9分目くらいまでいれて「気が利いているでしょう!(フフン)」と思っていた。

で、営業日ではあるものの客数がゼロになりわたしと新人バイトと、店長の3人がいたのだが、店長が車で少し出てくるとのことだった。

「んま、みんなブレンドしか頼まないから大丈夫」と言い残してほとんどの対応がわからない我々新人バイトを置いて店長は外出した。

 

店長が外出して割とすぐに「常連ではないけどなにか知ってそう」というかんじの奥様×2名がなにやら話しながら来た。

ドカドカと6人がけの席に荷物を広げながら座ってやはり「ブレンド」を指さすので、それくらい発声しろよと思いつつ「かしこまりました〜すぐにお持ちします」と残し「ブレンド」が出る電気ポットからたぷたぷに「ブレンド」を用意する。電気ポットから出すだけなのでポット内に出来上がった「ブレンド」があるのかなあとぼんやり思う。

この婦人たちに出す分はかろうじてとれそうだが、あれ……次1杯出せないな。ちょうど婦人たちの分で尽きそうである。どうやって補充すんの?これ。

 

アアアア!!!客、これ以上来るな!!!!

というか婦人たちがおかわりするまでにアチアチのブレンドを電気ポットに溜めておかなければならない。やばいまずい。

 

一瞬婦人たちにコーヒーを提供する前にコーヒーの素を探し始めてしまい、「いや、それよりこれ出さなきゃ」とジタバタしながら「ブレンド」を出した。

「お待たせ致しました、こちらブレンドでございます。お代わりは後ろにございますポットからセルフでお飲み頂けますのでどうぞご利用ください。」とペラペラと言い慣れた言葉を言う。しかし「後ろにございますポット」は空である。まずい。

提供が遅くなったからなのか訝しげな顔で見られつつ、その場を離れるとなにやらヒソヒソ話し合っていて飲食店としてやばいのではと思うがそんなことよりも新しい「ブレンド」をどう作るかである。

棚を引っ掻き回し、まず初めにタッパーに入れてあるのでよくわからんけれども確実にお茶っ葉(玄米茶っぽい)が見つかったので雑に厨房に出しておいた。コーヒーが本当に万が一見当たらなかったらなんとかお茶で勘弁願えないか、ということと一応お茶もメニューにあるのでもしそれの注文が入ったらと思って一番小さい雪平鍋を取り出しそれにとりあえず入れてみた。水は注いでないのでまだ後戻りできる。

幸いにもご婦人たちに先程大量にコーヒーを注いだのでまだ時間の猶予はある。

 

厨房の据え付けられた扉をがっちゃんばったんしていると、もう1人の新人バイトがすごい速度でメニュー片手にやってきて「すみません!これの作り方わかりますか!」と質問してきた。他にもお客さんが来たらしい。それはそうと、我はお主とさして勤務経験の変わらぬ新人ぞ。

見てみるとパイだった。パイだと!??!?とりあえずパイは冷蔵庫にあるようなものではなかった。

そもそも店長から「パ」も「イ」も聞いたことがない。ふたつも探さなきゃいけないものが出来て頭がちぎれそうだった。その新人バイトには申し訳ないけど、コーヒーを優先してガチャバタとまた引っ掻き回してブレンドっぽいものを探した。

その中でその新人バイトは「あっ、ていうかマニュアルありますよね!マニュアル探そう!」と言って問題解決への懸命に糸口を見つけようとしていた。聡いね。

で、わたしの「ブレンド」の方は雪平鍋に玄米茶のティーパックを2つぶち込んでそのままにしていたのを忘れてかろうじて見つけたコーヒーの素(これはお客さんに提供する用なのかわからんなというスーパーの激安の顆粒を溶かすタイプのインスタントコーヒー)をぶち込み蛇口から水を捻り取り直火にかけようとしていた。

一方で新人バイトの彼女はどこから発見出来たのか「マニュアル」入のファイルを携えていたが、マニュアルなどあまり使わないくらいの小さな店であったためそのファイルはマニュアルと店に導入している家電の取り扱い説明書とよくわからんレシートや走り書きが一緒に挟めてあり、熱心にその中から「パイの作り方」を探すターンに入っている。

我々は必死だ。

 

すると突然「え!?何してるの……」というデカい声がして私たちが振り向いたら呆然自失としている店長がデカい買い物袋をふたつ携えて厨房入口に立っていた。

各々の大事件を報告して

「あの、あなた(わたし)はね、なんで玄米茶とコーヒーの粉が鍋に入っているの……?ブレンドを作ろうと…?…なんかその、本来なら減ってきたらお客さんがいない間に電気ポットに粉を入れて水入れて沸かしておくものだよ……今は仕方ないからこれから沸かすなら出来上がるまで時間がかかると張り紙しておけばいいし……それはマニュアルに書いてあるよ……」

「で、、あなたは?え?パイ?年一で注文入るか入らないかなのにまさか今日?え?今?注文受けちゃった?

パイの作り方〜は〜……俺の娘が考案したものだからマニュアルに載せてなくて……ハァ、いいです。」と落胆していた。

 

ふと落胆している店長よりさっきから全く音がしないホールが気になった。誰もまだ金を払ってないのにこの静かさは……

まあふつうはバイトが2人いたらどちらかはホール見てるものだというのに2人して厨房で本気の探しものをしていたのでその、お客さん達は……もう……

 

夢の記憶はここまででついにいたたまれなくなって目が覚めました。

なんでこんなにリアルなんだろう。飲食未経験なのに。やめてくれや。

起きてからめちゃくちゃ胃が痛いです。