ポケットにシュルレアリスムを

マジでどうでもいい事なんですが中学の美術部で「コラージュ」をやった時に爆裂にカッターの使い方をマスターしてその時の技術だけで高文連を舐めプしていたことがある。

なんか、中学の時にやったコラージュはそれほどの魔力を持つほど面白かったのだ。

そもそものコラージュというのは印刷された紙や好きなシールを好きなだけ面(キャンバスとかノートのページ)に貼り付けて自分が完成したなと思ったらそれで完成といったようなものなのだけど、部活ではそれすら説明されずに美術室にある古い教材のカタログだったり、100均に置いてある通販カタログとか各家庭にポスティングされるチラシなんかが雑多に出されて「好きに切って貼ってね」くらいの説明しか受けなかった。

そのため通販カタログから面白い画像を綺麗に切ってネタ大喜利を完成させるという方向に振り切ることしか出来なかった。

限られし資源である通販カタログのお歳暮から豪華な魚を切り取って別ページにいたお姉さんの足をくっつけて魚人間をつくったり、「通気性抜群の」という文字と「海鮮」という文字をつなげたり、なんかそういうのを作っていた。盆と正月がいっぺんに来たみたいなやつをよく作っていた記憶がある。シュルレアリスムみたいな。なんたってあたしゃマグリットが一番好きだからね。

 

そして時は流れてコラージュという言葉がちょっと時間をかけてしか思い出せなくなった頃に画材屋で労働しはじめた。その時の上司が王道のコラージュが好きで英字新聞をビリッと破いたやつにアンティークなお花や誰なのかよくわからん貴族のシールやレースペーパーや真鍮の鍵なんかをつけて作るコラージュを手早くパッパッと作っていた。

で、まぁ、業務としてそれを作るわけだからそれにならってメッセージ性皆無なそれ(わたしは王道コラージュにメッセージ性を感じなかった)を真似て作ってサンプル品として出してそこそこの評価を得たりした。おしゃれのプロトタイプってこれなんだ〜くらいのやつで、中学の時にやったコラージュとは何故か全く繋がらなかった。

この頃のコラージュは「海外の色んな謎のステッカーがぺたぺた貼られた小包」みたいなコラージュでした。今思うと小包もちょっとしたコラージュですね。

 

そんでまた月日は流れて本日ですがシール収集が好きなのでジャンルとしてコラージュのお買い物報告動画を見ることがまあまああって、見ていたらかつて美術部でやっていたシュルレアリスム的なコラージュをしている人がいて「ア!なぜ忘れていた!?やりたかったコラージュってこれじゃん!」と思い出した。

折角なので見てください。こういうのこういうの。

https://youtu.be/iyoZOyk12_s?si=9Le-Z1LmZf4SfD27

このノートの表紙がまたいいですよね。

 

これを書きながら思い出したけど現職場のレジに小さい掲示板があってレタスを綺麗に切り取ってくっつけたのが最新のコラージュだな。実写のレタスの右下にちゃんと「レタス」と明朝体で書いてあるのもくっつけた。ちょっとキャベツなのかレタスなのかわからないレタスだったからね。

レジにレタスが設置してある面白さを感じて欲しくてそのままにしてあったけど、誰も良さをわかってくれなかったのでしかるべき機関に相談させて頂きます。

※「然るべき機関に相談させて頂きます」とは、一般的には法的に良くないことがなされていると感じた場のことについて第三者に正しさを伺うということである。しかしこの場合は「評価される場所で披露します」くらいの意味と捉えてください。

 

カタログやチラシで作るタイプのコラージュねぇ、面白いですよ。低コストだし。

ハサミやカッターの最低限の使い方は問われるけども画才は関係ないので文章の大喜利に走ったり「このポージングはこのページでしか許されないんだな(そのページから切り離した時点ですでにポーズが面白い)」とか、それらを組み合わせて面白人間大集合にしたりしてたら時間が溶けます。年末年始のどうしても暇な時に良いです。

ちなみにおすすめはニッセンのカタログです。ページ数があって、お歳暮とかキッチン用品や勉強机なんかもありつつ年齢・性別を網羅したアパレルとかもあるので一冊で楽しめます。

 

今思い出して良かったなァと思ったのが、中学の頃には存在しなかった100均で買えるコラージュ用の糊っていうのがあるんですよ。画材屋の頃に知ったんですけども。これを使うと何がいいのかというと箱や布に直接貼れるんです、自分のシュルレアリスムを。チキってしまうなら直接貼らずとも痛バみたいに半分が透明になってるポーチやスマホケースに仕込むのもありですよね。シュルレアリスムを。