めっちゃ映画鑑賞‪𝐃𝐚𝐲‬

めっちゃ映画を見た

めっちゃと言っても2本だけど。

年1で映画見るかどうかという人間なので今日だけでもう今年はめっちゃ見た方。

去年はRRR見ただけだったし、おととしはジョニデ目当てでミナマタを見ただけだった。

 

RRRはね、面白かったですよ。

インド映画が脚光を浴びるの珍しいな〜と思って気になってふらっと見に行ったんよね。それなりに尿意のある状態でさ。そしたら3時間あるんだね、あの映画。どのタイミングでトイレ行けばいいかなとか思いながら(しかもデカいオレンジジュースを持って)見始めたら尿意が消えるほど面白かった。

映画館でみるとインドの踊りであるナートゥの音楽がボワンボワン響いてかなり良かった。あと今までの人生でインド人という人を長い時間見たことがなかったんだけど(見たタイミングもインドカレー屋で注文する時の短い時間くらいじゃないか)、ラーマに惚れました。かっこいい。兄弟を立てる義理堅いところとかたまんないですよね。

女の子が民族音楽を口ずさみながらタトゥーみたいなものを書くシーンの曲も良かった。女の子が祈りを込めつつも楽しげに歌うかんじが日本には見られない気がして最高だったな。

多分インド映画としては、よそ行きの、全世界の皆さんが楽しめるようなアクのない作り方をしてるんじゃないかなと思う。現地人が見るアク強めなやつもいずれ見てみたい。

ミナマタはね、シザーハンズとかチャーリーとチョコレート工場のジョニデのファンタジーを緻密に再現してる演技が好きで見たんだけど、現実味のあるアル中の限界窓際社畜雑誌記者の役でね、ずっっと酒持ってる。もっさりした見た目だけどそれがまたさほど違和感なくてジョニデのことファンタジー人間だと思ってたけど見直しました。実際にあった話がベースでね、水俣病の公害をタイム紙という週刊誌に出すまでのお話で、公害が世界にバレるとまずい企業からの圧力に負けず地道に現地の方と信頼を築いて少しずつ話してもらったり症状の深刻さをなんとか写真に撮らせてもらったりしてね、泥臭い努力を重ねるのよね。スタッフロールの前に水俣病以外の実際にあった様々な公害による被害についてダラララーっとめちゃくちゃ文章が流れてね、追い切れないくらいの早さでめちゃくちゃな数流れるもんだからもう一度その部分だけを見てみたいと思った。北海道だと炭鉱での公害とかだろうか、あまり身近で感じたことがないのでなおさら調べてみたいと思ったな。あれだけどこかで見られないものかね。

 

ほんで、今回見たのが「キャラクター」と「エスター」です。最初は「キャラクター」だけ見るつもりだったけど、完全に余韻が残ってサイコパスみのある人間の違和感を見たいなと思ってダラダラ探して「エスター」を見たのよね。

 

キャラクターはね、俳優陣が豪華でしたね。邦画だから「おっ、凄い人使ってんじゃん」と思うのかもしれない。エスターは知ってる役者さんとかわかんなかったから。

で、山城という人が絵がめっちゃ上手いけど描くキャラクターに全然魅力がないと言われている人でもう辞めるか……と思って辞める最終日に雑用で「幸せそうな家族のスケッチをして素材をとってこい」という命を受けるのよね。そしたら今まさに事が終わりましたよフゥという殺人現場に居合わせてしまってなんなら犯人の顔見ちゃう。でもそれでこの殺人鬼をテーマにした漫画描いたらめっちゃ筆が進むわぁ〜〜〜ってなって、めっちゃ売れちゃう。だもんだから第一発見者として時々警察から事情聴取されるんだけど、漫画に犯人を描いたとは言えないし、なんなら犯人めっちゃ不意にオタクムーブかまして近付いてきてヒイッてなるし生きた心地しないわねというような話。なんなら漫画で架空の事件描いたらめっちゃ正確な再現度で本当に事件起こしちゃうしもう俺どうしたらいいの〜っ!?みたいな。

これの両角(もろずみ)が怪演でね、良かったです。精神を病むほどに神経質な性格や自分がやろうとしてることに関わらないものを全く受け付けない様子とかがね、とても良かった。動きも肩周りに力が入って強ばってるかんじがめっちゃ凄い。

ちょっと話変わるけどわたし過呼吸持ちでね、過呼吸って酷くなると酸素が血中に回りすぎて筋肉が引き攣れるんですよ。そうすると指先がギャッと強ばって筋が出るのだけど、その時の手の形と同じで凄いなと。両角演じる深瀬氏はメンタル的に色々あった人だったからなにがしか演技のベースにできる経験もあったんだろうな。それを違和感なく演技に昇華させるのは凄いですわ。

そんでね、この「キャラクター」を見る前に試写会インタビューとか、映画ファンのレビューとかを散々見ていたんだけど「最後がぶつ切りで小説でやっと補完出来るかんじです。映画だけだと最後がはぁ?ってかんじ。小説良かったです。」みたいなのがあって、しかし両角の「人間がからっぽであるという気持ち悪さ」はこの映画のぶつ切りの終わり方の方が際立つんじゃないかなと思った。

なんならこの「狂気」は両角にあるものではなくて、感染性のあるもので、どんどん宿主を変えていくような性質だと思うので、やはりそれならば「狂気」的には もう両角は結構で〜す、次行きます次! っていうかんじもしてなおさら別にぶつ切りでいいんじゃないかと思った。小説も買ってあるけど正直終わり方に満足してるから読もうか迷う。

 

次に見たのが「エスター」ね。なんだっけな、昔なんとなく映画の広告が載ってる本を見ていて「アンチヴァイラル」と「エスター」が両方載ってて この2つはいずれ見たいな〜 と思ってたのを思い出したんだよね。

あ、エスターのことを語る前にアンチヴァイラルの話ちょっとしとくか。まあ雑誌に載ってたあらすじ数行しか読んでないのだけど。なんか覚えてるからさ。

アンチヴァイラルはハリウッドスターとか世界的有名人がこんな病気に罹りましたという風なことになった時に、ファンが「同じ苦痛を味わいた〜い!」とかいうイカレた感想を持つような世界の話で、闇取引でそのような有名人達のあらゆるウイルスを採取して売り捌いてんのよね。主人公。かなりの金になるらしい。で、ある日主人公が自分にも割と致死性のあるとある有名人のウイルスを注射してしまうという話。終始ホラーにありがちな青みがかった照明で、そういう色の映像好きだからさ、いつか見たい。のたうち回ったり血がビシャアなるやつだったからそういうの大丈夫な人は是非。

そんで、エスターの話ね。主人公(ママ)が雪国で子供を身篭るも庭にある池の氷が割れて溺れてしまって夫に助け出されたんだけど、流産してしまうのよ。しかしその後2人の子供を授かって概ね平和な生活をしていたんだけど、まだ流産のショックから立ち直れてなかったんでパパが「孤児院から養子をもらおうよ」と提案して、いやに口が上手くて画才のあるエスターを引き取る。

このエスターがね、本当に気持ち悪いですね。なんだろうな。これ本当に子供の演技なんか?という。人生3周目くらいで余裕ぶっこいて生きてるんじゃないかというくらい不気味な演技が上手い。どうやって役作りしてるんだろう。

あとマックスという天使みたいにかわいい妹がおりまして、めっちゃ部屋がキティーちゃんに溢れてるんですよねwキティラーなのかなwww

マックスは純新無垢で本当にかわいらしいです。グミみたいなぽよぽよしたほっぺたもふわふわの髪の毛も小さな動きもかわいいいいい。たまらん。

何を言ってもネタバレになりそうなので何も言えませんが、割と最近エスターの前日譚が出ましてね。まだ見てないんですが当時エスターを演じた女の子がまたエスター役で出てるんですよ!!!!だいぶ年月が経ったにも関わらず、メイクのちからなのかわからないですがほとんど変わらぬお姿で出られているようでそれもまたヒエッてなりましたね。

エスターはゆうて洋画なので世界観がしっかりと染みてくるわけではないですが(病院にセブンアップの自販機があるとか、晩ごはんにステーキが出るとかね)己がとぼけながら強かにやってしまっている無邪気なすっとぼけみたいなものにわずかなエスターみを感じてしまってヒッてなります。今日寝たらめっちゃ悪夢見るだろうなってかんじ。

 

なんかさー、こういう人格が逸脱していて己のやりたいことをやった結果人が死んでしまいましたよみたいな話好きなんですよね。

あ、あとCUBEのサヴァンのめっちゃ計算が早い子も好きです。人が死んだらキャーッてなるのに無垢過ぎて「……?」くらいの気持ちにしかならないみたいな役。

極端な性質の人間にある強烈な違和感というんでしょうか。

ヤバい人間を駅で見かけて出来るだけ空気と同化してやりすごすことが日常にあるだろうけど、あの違和感って言語化するとなんなんだろうかと思う。声量とか、身体の動きの強ばりとか、身なりが著しく周りと違うとか……そういうのを面白いとかではなくてしっかり観察してみたいなと思うんですよね。そういう違和感もよく見たら秩序があるので。

まあなんかそういうことを考えるのが好きなんだ、わたしは。

 

あ〜〜〜明日アマプラにアンチヴァイラル入ってるか見よっと!ご飯食べながら見る!

案外危機感溢れるシーンで一緒に緊張しながら飯をかき込むとめっちゃ早く飯が食えます。今日はキャラクターでサンドイッチとティラミスを、エスターでカツ丼を食べました。純粋に食に向き合うのが苦手な人におすすめです。

だれかサイコパスみのある映画教えてください。わたしの食欲を保つ為に。

 

ほんじゃね〜

そういえば今年もよろしくね〜